疲れをためない体をつくる 食と生活習慣のヒント

私たちには、「感じ方や考え方で物事を判断する」という特性が備わっています。

そして、その感じ方や考え方は、心身の状態によって日々変化しています。

 

たとえば、疲れているときには

・物事をネガティブに受け取りやすくなり

・気分の切り替えが難しくなり

・一つのことにこだわりすぎて、周囲が見えなくなってしまう

このようなことが起こりやすくなります。

 

そして、こうした状態が解消されずにいると

心のバランスを崩すきっかけになってしまいます。

 

そこで、まずは生活習慣を見直して

・よく寝て

・バランスのよい食事をとり

・ほどよく運動をして

疲れを解消しておきましょう。

 

これが「ストレスマネジメント」や「メンタルヘルス」での基本的な対策です。

 

でも実際には、

・寝ています

・食べています

・運動は…通勤や買い物で歩いています

 

それなのに疲れが抜けないし…、

たぶんストレスが原因なのだとおもいます…

 

そんな声を、これまでたくさん聞いてきました。

 

では、なぜ“一般的な対策”だけでは疲れが取れないのでしょうか?

どんな、ストレスが原因になるのでしょうか?

 

この記事では 

リアルなカウンセリングの現場で多くの方と検証した結果と、

長年にわたり私が学んで実践してきた内容をもとに、

”カラダの働き”に着目した疲れをためない生活習慣のヒントをお届けします。

 

疲れをとるための睡眠とは

疲れをとるための睡眠に必要なのは、

睡眠の時間よりも、「質のよさ」です。

 

睡眠時間が短くても、質の良い睡眠なら疲れが取れます。

どれだけ長く寝たとしても、質の悪い睡眠では、逆に疲れが増してしまいます。

 

では、どんな睡眠を質の良い睡眠というのでしょうか?

 

簡単に言えば、「何があっても目が覚めない深い睡眠の時間があること」です。

 

そのために大切なのが、次の2つの要素です。

・深部体温リズムの波をつくること

・メラトニンをしっかり作り、分泌を促すこと

 

深部体温リズムが睡眠の質を左右する

深部体温とは、体の中心部(脳・内臓など)の温度のことです。 

・深部体温は、日中は高く、夜になると下がります

・深部体温が下がることで、体は「休息モード」に入り、眠気を感じるようになります

そして、深部体温の高低差があるほど、質のよい睡眠が訪れます。

 

深部体温がうまく下がらないと、体は「活動モード」のままになり、

寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

 

そのため、翌朝に疲れが残ってしまいます。

 

深部体温の高低差をつるくために必要なこと

深部体温のリズムを整え、夜にしっかり下げるために

・日中にしっかり活動する

 深部体温は起床から11時間後に一番高くなります。

 そこでの深部体温が高いほど、よい眠りが訪れます。

 夕方に「散歩やストレッチ」「屈伸を10回」「帰宅時にちょっと早歩き」などがおすすめです。

 

・入浴で一時的に体温を上げる

 夜の入浴は、一時的に深部体温を上げることで、その後の体温低下を促す効果があります。

 おすすめは、就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯(38〜40℃)で15〜20分程度の入浴です。

 

「メラトニン」の役割

メラトニンは、体内で分泌されるホルモンで、

睡眠と覚醒のリズムを調整する重要な役割を担っています。

 

そのメラトニンが分泌されないと、睡眠の質が悪くなってしまいます。

 

メラトニンは、

・朝食べたタンパク質が材料になる

 朝食のタンパク質から「セロトニン」が作られ、日中の精神安定に働きます。

 そして、夜になるとセロトニンが「メラトニン」に変化し、眠気を促します。

・暗くなるほど分泌が増える

 逆に、明るさを感じると分泌が抑えられます。

 ※豆電球のようなわずかな光でも、脳は「明るい」と感じてしまうことがあります。

 

朝食が睡眠の質を左右する

質のよい睡眠のために、「朝の食事」がとても大切です。

特に、タンパク質をしっかり摂ることが、夜の深い眠りにつながります。

 

朝食を抜いたり、食パン1枚だけで済ませたりすると、

セロトニンの材料が不足し、メラトニンの分泌にも影響が出てしまいます。

 

たとえば、ゆで卵や目玉焼きを1つ加えるだけでも、睡眠の質に大きな違いが出るかもしれません。

 

食べるもので、心も体も変化する

「よい睡眠」や「疲れをためない体づくり」には、食べるものが深く関係しています。

 

加工品より自然に近いモノ

スーパーやコンビニで手に取る商品の裏には、必ず「原材料名」が書かれています。

その名前を見て、何であるかを説明できるものはどれくらいあるでしょうか?

 

加工食品には、保存や見た目、味を良くするために

「食品添加物」が入っていることが少なくありません。

 

中には、日本では認められていても、海外では流通が禁止されているものもあります。

(例:合成着色料、マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸など)

 

人工的に作られた食品は、私たちの体にとって“未知のもの”です。

体はそれを異物として扱いチェックします。

 

そして「これは危険かもしれない」と判断すると、炎症反応を起こします。

それが、発熱や腫れ、そしてアレルギー症状につながることもあります。

 

即時性と遅発性のアレルギー

アレルギー反応には2種類あります。

・即時型アレルギー

 目、鼻、口、食道、胃、腸など、

 外界と直接接する器官は粘膜で保護されています。

 これらの粘膜に異物が触れた際、

 15分〜2時間以内に症状が現れるのが即時型アレルギーです。

 

 代表的な症状には、くしゃみ、鼻水、かゆみ、じんましんなどがあります。

 

・遅発型アレルギー

   異物が血液中に入り、

 免疫系が反応することで発症するのが遅発型アレルギーです。

 症状が現れるまでに6時間〜48時間以上かかることがあり、

 原因の特定が難しいのが特徴です。

 そのため、ストレスや体調不良と診断されることもあります。

 

 遅発型アレルギーの症状には以下のようなものがあります:

   頭痛、腹痛、じんましん、肌の乾燥・かさつき、疲労感、倦怠感

 

 複数の症状が同時に現れることもあり、日常生活に支障をきたすこともあります。

 

カゼインとグルテンが引き起こす“気づきにくい不調”

遅発型アレルギーの原因として近年注目されているのが、

「カゼイン」と「グルテン」です。

 

カゼインとは?

カゼインは、牛乳や乳製品に含まれる主要なタンパク質です。

チーズやヨーグルトなどにも多く含まれており、乳製品を摂取することで体内に入ります。

グルテンとは?

グルテンは、小麦・大麦・ライ麦などに含まれるタンパク質の一種で、

パンやパスタ、うどん、ラーメン、ケーキなどに含まれています。

 

なぜ遅発型アレルギーを引き起こすのか?

カゼインやグルテンは、消化されにくい性質を持っています。

だから、「腹持ちがイイ」のですが…

 

腸内環境が乱れていると未消化のまま

腸から血液中に漏れ出てしまうことがあります。

 

これが免疫系に「異物」として認識され、

遅発型アレルギー反応を引き起こす可能性があるのです。

 

症状はすぐには現れず、数時間〜数日後に以下のような形で現れることがあります:

  • 慢性的な頭痛や疲労感
  • 腹部の不快感や膨満感
  • 肌荒れや湿疹
  • 気分の落ち込みや集中力の低下

 

自分の体に合った食事を見つけるために

すべての人がカゼインやグルテンに対してアレルギー反応を起こすわけではありません。

しかし、「なんとなく不調が続いている」というときは、

5日ぐらいこれらの成分を避けてみて、体調に変化があるかを試してみるのもいいかもしれません。

 

自分の体に合った食事を見つけることは、疲れをためない体づくりのへの第一歩です。

 

”人工甘味料が“疲れをつくる?

カゼインやグルテンのように、体にとって「異物」となる成分は他にもあります。

その代表的なものに、人工甘味料があります。

 

人工甘味料は、砂糖の代替として使われる成分で、

カロリーを抑えながら甘みを加えることができます。

 

ダイエット食品やゼロカロリー飲料、ガム、プロテインなど、さまざまな製品に使われています。

 

代表的な人工甘味料:

・糖アルコール……キシリトール・ソルビトール・エリスリトール等があります。

果物や野菜・発酵食品など自然界に含まれてるものから酵素処理等によって甘味成分を人工的に 抽出し、消化管で吸収されにくい性質があることから人工甘味料と呼ばれています。

 

・合成甘味料……サッカリン・アスパルテーム・アセス ルファムカリウム・スクラロース・ネオテーム・アドバンテーム

 

なぜ疲れを作るのか?

人工甘味料は、自然界には存在しない人工的につくった物質です。

体内に入ると、肝臓がそれを「解毒すべき異物」として処理しようとします。

 

肝臓は、食べ物の栄養を代謝したり、毒素を分解したりする重要な臓器です。

しかし、人工甘味料のような人工的につくった物質が頻繁に入ってくると、

肝臓はその処理に追われ、慢性的な疲労状態に陥る可能性があるのです。

 

「ゼロカロリー=健康」ではない

人工甘味料をつかった製品は

「カロリーゼロ」や「糖質オフ」といった魅力的な言葉で売られています。

 

しかし、体にとっての負担はゼロではありません。

 

特に、飲む回数や食べる機会の多いモノに人工甘味料が含まれている場合、

知らず知らずのうちに肝臓に負担をかけている可能性があります。

 

お酒を飲まないのに、健康診断で肝臓の数値があまりよくない…

そんなときは、人工甘味料を避けてみるのもいいかもしれません。

 

酸化防止剤が引き起こす“見えにくいアレルギー”

食品の保存性を高めるために使われる「酸化防止剤」も、

私たちの体にとっては異物となる可能性があります。

 

酸化防止剤とは?

酸化防止剤は、食品が空気や光に触れて劣化するのを防ぐために使われる添加物です。

脂質の酸化を防ぎ、色や風味を保つ役割があります。

代表的な酸化防止剤

  • 亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウムなど)
  • BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
  • BHT(ブチルヒドロキシトルエン)
  • エリソルビン酸ナトリウム
  • ビタミンC、ビタミンE

これらは、乾燥果物、ワイン、ジュース、加工肉、刺身のパック売り、菓子類などに使われていることがあります。

 

アレルギー反応の可能性

酸化防止剤を免疫系が異物と判断した場合、アレルギー反応を引き起こすことがあります。

特に遅発型アレルギーの場合、以下のような症状が数時間〜数日後に現れることがあります:

  • 頭痛
  • 鼻づまり
  • 皮膚のかゆみや湿疹
  • 腹痛、下痢
  • 疲労感や倦怠感

 

自分の体に合った選択を

すべての人が酸化防止剤に反応するわけではありません。

しかし、「なんとなく不調が続く」と感じるときは、食品表示を確認してみましょう。

 

”まとめ” 食と生活習慣のヒント

「なんとなく疲れが抜けない」「気分が落ち込みやすい」「睡眠の質が悪い」

そんな不調の原因は、生活習慣の“見えていなかった部分”にあるかもしれません。

 

よい睡眠は朝から始まっている

 • メラトニンは「朝のタンパク質」から作られる

• 朝食を抜くと、夜の睡眠の質が下がる

 • ゆで卵や目玉焼きなど、タンパク質を意識した朝食が◎

深部体温リズムが眠りを導く

 • 深部体温が下がることで、深い眠りに入りやすくなる

 • 日中の活動、夜の入浴が体温リズムを整える鍵

カゼインとグルテンが引き起こす“見えない不調”

 • 乳製品や小麦に含まれるタンパク質が遅発型アレルギーの原因に

 • 「なんとなく不調」が続く人は、一定期間除去して様子を見るのも一つの方法

食品添加物が疲れをつくる

• ゼロカロリーでも、肝臓には“解毒すべき異物”として負担がかかる

• 保存性を高める添加物が、免疫系を刺激することも

• 無添加食品を選ぶことで、体への負担を軽減

 

日々の小さな選択が、未来の健康を守る力になります。

 

まずは、できることから一つずつ。

この記事が、

もっと素敵な明日に向かうために

少しでもお役に立てたら嬉しいです。

ご訪問ありがとうございました。

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